優しいホモたち

この辺にぃ、急に虚しさを感じる人たち、来てるらしいっすよ!

僕「明日はひとつ、労働でもしねぇかぁ?^^」

出典・引用
まんが日本昔ばなし〜データベース〜 - イワナの怪
ノムリッシュイワナの怪ほんへ消えちゃいましたね(落胆)

「おぉ^〜んだんだ それは面白ぇ やっぺやっぺ」

「労働すればよ、酒もたっぷり飲めるしよ」

「そうだともよ、労働でがっぽり儲ければよ、一夏中働かんでもええかもしれねぇべよ〜 うぇへ^〜い」

労働とは、社会の中に自分を売って、時間をばら蒔いて浮いた金を採るという方法じゃった。
連中は小屋へ帰ると早速、労働する作業を始めた。

自分の意思を捨て、電車や徒歩や車を使い、仕事場まで行くと、労働が出来るのじゃった。

「労働するとよ、金がみんな白い腹見せてよ、ぷかぷか浮くんだから面白ぇよな」

「んだんだ 何しろ手づかみだから堪えられねぇよなぁ へっへ^〜」

「そうともよ 明日はじゃんじゃん採れっから叺(かます)ひとつや二つじゃ足りねぇかもしれねぇぞぉ」

「フヘヘヘへ ンヘヘヘ」
とまぁ、男たちは労働するのを待ちながら明日のことを話しておった。

「ヴォー…そうだ、そうすっぺぇ オラにリポビタンDくれや」
「んぉ〜?」
と、その時じゃった
谷川の方から一人の坊さんが、ぴたぴたと木こりたちの方へやってきた。
「こんなところに坊さん(ぼんさん)が… いったいどこ行くべか」

男たちがそう思っていると、坊さんは木こりたちの方へ近寄り、やがて労働の支度をしている方に来て

「これは…労働じゃな?」

「んだぁ、それがどうかしたかあ」
「自分を…売るのか」

「んだともよ 労働は自分を売るに決まっとるっぺ
労働すればよ、面倒なことは何にもいらね、一発でドカーンと採れてしまうだよ。えぇ〜?」

「やめなされ!(迫真)」
坊さんのしわがれた大声で、一時は場がしぃんと静まり返ったそうな

「のう…お主たち、儂はお主たちが食べる分や、餌に誘われて釣られる金をとやかく言っておるのじゃあない…
じゃがあのう…
じゃが、自分を売ればその後の未来まで死んでしまう…
どうじゃ、人間の自由な意思が殺されると思うてみい、惨いことじゃろうがあ…
やめなされやめなされ…惨い殺生はやめなされ…」

男たちは何となく気味が悪うなってきた。それに坊さんの見せた、目の光も気持ち悪かった。